退職を決めていてこのように悩んでいる新人看護師もいるかもしれません。
新人看護師は基礎教育段階で、世間的には退職するには早いと捉えられます。
そこでこの記事では、新人看護師で退職した私の経験を元に
- 看護師の退職理由の切り出し方
- 退職理由の状況別例文
- 看護師が退職を言いにくいときの対処法
- 確実に退職できる理由
を解説します。
最後まで読めば引き止めらずに退職する方法が分かるので、是非参考にしてください。
看護師の退職理由例文
ここでは、看護師の退職理由例文を
- メンタルが原因で退職する場合
- 家庭の事情によって退職する場合
- 一身上の都合で退職する場合
に分けて紹介します。
1.メンタル編
メンタルの不調が原因で退職する場合の退職理由例文を紹介します。
例文①
私の性格には今の働き方が合っていないようで、精神的に辛く、勤務を続けられません。
ボーっとして先輩達に迷惑をかけてしまったり、ミスをして患者さんに不利益を被ったりしてしまう前に退職させてください。
メンタルが理由の退職で引き止めを阻止するには、
- このまま勤務を続けるとスタッフだけでなく患者さんにも迷惑をかけてしまう恐れがある
- メンタルを整えるために退職して治療や休職を取りたい
などと伝えることがポイントです。
法律上では、やむを得ない事情がある場合にはすぐにでも退職することが可能です。
メンタルの不調があるにも関わらず辞めさせてもらえない場合や、無理にでも勤務を続けさせられる場合には、労働基準局に相談することも検討しましょう。
2.家庭の事情編
家庭の事情が理由で退職する場合の退職理由例文を紹介します。
旦那さんの転勤や引っ越しの場合にはやむを得ない事情で引き止められることはまずないと思うので、ここでは
今の職場(働き方)が原因で私生活に支障が出ている
と言う場面を想定して例文を紹介します。
例文②
残業が多く、家族とすれ違いの生活になってしまっています。
家族で話し合った結果、ライフワークバランスを重視したところに転職して生活の基盤を整えようということになりました。
申し訳ないのですが、家庭を優先したいため、退職させてください。
家庭の事情が理由で退職する場合には、
仕事より家庭を優先したい
ということを強調すると良いでしょう。
看護師の働き方はさまざまなので、
「仕事より家庭を優先したいので、それができる職場に転職します」
と伝えれば、引き止めを阻止できるはずです。
3.一身上の都合編
一身上の都合によって退職する場合の退職理由例文を紹介します。
例として、
今の職場の働き方が合わず、他の病院に転職したい(急性期病院から慢性期病院に転職したいなど)
というケースを想定した例文を紹介します。
例文③
短い期間でしたが、ここでの勤務を通して私には急性期の働き方が合っていないと分かりました。
性格上、1人の患者さんとじっくり向き合う看護が向いているとわかったので、慢性期病院に転職しようと思います。
このような場合、
既に転職先が決まっていると伝えることがポイントです。
今の職場が合わず、他の病院に転職が決まっていると伝えれば、上司も引き止めることはないでしょう。
新人看護師が退職するまでの手順
新人看護師が退職理由を伝えるには、まずは以下の手順で準備を行いましょう。
1.退職したい理由を明確にする
2.転職先を決めておく
3.退職届を作成する
4.上司に退職理由を伝える
1.退職したい理由を明確にする
まずは退職したい理由を明確にしましょう。
確実に退職するには、上司が納得する理由を伝える必要があります。
そのため、退職理由の例文を考える前に、まずは自分がどんな理由で辞めたいと考えているのか書き出してみると良いでしょう。
2.転職先を決めておく
退職理由を伝える前に転職先を決めておくことも重要です。
退職後は何かとやることがかさみ、バタバタして転職活動がおろそかになってしまうこともあります。
忙しい退職時期前に転職先を決めておけば、ゆとりを持って安心して過ごせるでしょう。
3.退職届を作成する
退職したい理由を明確にし、転職活動を始めたら、退職届も用意しておきましょう。
退職届の書き方などの規定は職場によって異なります。
一般的には、職場の就業規則などに退職届の規定が書かれているため、前もって確認しておきましょう。
職場で退職届の書き方などに決まりがない場合には、一般的な退職届の書き方でOKです。
4.上司に退職理由を伝える
退職届を作成したら、上司に退職理由を伝えましょう。
退職を申告してから退職できるまでの期間は、特別な定めがなければ法律で2週間と決められています(出典②:民法第627条1項)。
病院では、人手不足の看護師が突然退職すると人員確保が困難であるため、2ヶ月〜3ヶ月前までに申告するよう規定するところもあります。
そのため、退職を決めたら早めに準備を進めて申告することが重要です。
メモ
ただし、体調不良などやむを得ない事情がある場合には、法律上すぐにでも退職することが可能です。
いずれの場合にも、退職を決めたら早めに準備を進めるようにしましょう。
看護師の退職理由の切り出し方は?
看護師の退職理由の切り出し方は、上司(師長)の手が空いている時間を見計らって伝えることが重要です。
師長が忙しいときに退職理由を伝えると、反感をかいやすくなってしまうことも想定されます。
そのため、退職を切り出す際はタイミングを見計らって伝えるようにしましょう。
退職を切り出すのにおすすめの時間帯には以下の二つが挙げられます。
- 定時を過ぎてスタッフが上がり始める頃
- 午後のカンファレンス後
1.定時を過ぎて日勤スタッフが上がり始める頃
退職を切り出すタイミングは、定時を過ぎて日勤スタッフが上がり始める頃がおすすめです。
上司も仕事が片付き、精神的に余裕の出る時間帯です。
やることが山積みの時間帯よりも、穏やかに話を聞いてくれる可能性が高いといえます。
また、他のスタッフが少ない時間帯のため、退職を切り出す看護師本人も精神的負担が軽減するでしょう。
2.午後のカンファレンス後
どうしても定時以降に切り出せないという場合には、お昼休憩後のカンファレンスが終わった後が良いでしょう。
特別何かがない限りバタバタする時間帯ではないため、午前中の忙しい時間帯よりは話やすいといえます。
退職を切り出すのは連休前がおすすめ!
退職を切り出すタイミングは、連休前がおすすめです。
どんな理由であれ、退職することを伝えた後は少なからず働きにくさを感じるものです。
退職を伝えた後に気分を入れ替えて勤務にあたれるよう、連休前に伝えられるとベストでしょう。
新人看護師が退職を引き止められた時の対処法
新人看護師は、退職を伝えると引き止められることもあります。
ここでは、新人看護師が退職を引き止められた時の対処法を3つ紹介します。
- 診断書をもらう
- 転職先が決まっていることを伝える
- 退職代行を使う
1.診断書をもらう
退職理由がメンタルの場合には、診断書をもらうことも有効です。
まだ受診していない場合でも、精神科や心療内科を受診することで診断名がつくケースがあります。
主治医が診断書に
「〇〇(診断名)のため就業を続けることが困難と判断した。」
「休養が必要である」
などと記載してくれれば、多くの場合退職を引き止められることはないでしょう。
2.転職先が決まっていることを伝える
転職先が決まっていることを伝えることも効果的です。
よく、新人看護師が退職する際は
「まだ基礎教育の途中だからあなたが大変になる」
「新人看護師じゃ受け入れてくれるところはない」
などと言われるケースがあります。
そのような場合にも、既に転職先が決まっていて、その病院で新人でも1から教育してくれることがわかれば、上司も引き止める理由がなくなるでしょう。
あくまでも嘘のないよう、実際に転職先が決まっている場合にそう伝えるようにしましょう。
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看護師一年目で転職を成功させるためのポイントはこちらの記事で解説しています。
3.退職代行を使う
退職を引き止められてなかなか辞めさせてもらえない場合には、退職代行に依頼することも一つの方法です。
退職代行は、法律に基づき退職の申告から手続きまでを本人に代わって行ってくれるサービスです。
労働組合のほか、弁護士事務所が運営しているところもあります。
平均30,000円〜50,000円程度の料金はかかるものの、もう出勤することなく退職することもできるため、心身に不調があるにも関わらず退職させてもらえない場合などは検討してみても良いかもしれません。
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看護師が使える安くて確実性の高い退職代行はこちらの記事で紹介しています。
看護師の退職理由は面接でどう伝える?
看護師の退職理由は、転職先の面接で面接官を納得させられるように伝える必要があります。
ここでは、看護師が退職理由を面接で伝える際のポイントを解説します。
- 退職理由をポジティブな転職理由に繋げる
- キャリアコンサルタントに面接対策を受ける
1.退職理由をポジティブな転職理由に繋げる
看護師の退職理由は、面接でポジティブな転職理由に結びつけて伝えることが重要です。
特に新人看護師は経験が浅いため、就職してすぐに辞めたとなると
「うちに来てもすぐ辞めてしまうのではないか」
「やる気はあるのか」
と疑問視されてしまう可能性があります。
そのため、ネガティブな退職理由であっても、それをポジティブな転職理由に繋げ、やる気をアピールすることが重要です。
例えば、急性期病院に勤務していて激務で心身に不調を来して退職し、ゆったり働ける慢性期病院や施設に転職する場合には、以下のように伝えると良いでしょう。
例文①
「前職では、非常に忙しく体調を崩してしまい、私の性格上急性期病院での働き方が向いていないことがわかりました。
私は1人の患者さんとじっくり向き合い、丁寧な看護を実践したいと考えています。
そのため、御院に入職し、患者さん一人ひとりの個別性に配慮した看護を丁寧に行いたいと考えています。」
例文②
「前の職場では、あまりに忙しく体調に配慮しながら業務を行うことができなくなってしまいました。
そこで、ライフワークバランスを重視する御院に入職し、体調を万全に整えた上で全力で業務に当たりたいと考えています。」
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看護師一年目の転職における志望動機の考え方はこちらの記事でも解説しています。
2.キャリアアドバイザーに面接対策を受ける
看護師が退職理由を面接でうまく伝えるためには、転職サイトのキャリアアドバイザーに面接対策を受けることも有効です。
キャリアアドバイザーは「転職活動のプロ」で、転職活動におけるさまざまな場面で助言をしてくれます。
良心的な転職サイトでは、有能なキャリアアドバイザーが在籍し、履歴書の添削や面接対策を無料で行ってくれるところもあります!
自分で直接転職先に応募したりハローワークを通したりして転職する場合はこの恩恵は受けられないため、新人看護師で転職するなら転職サイトを利用した方が心強いでしょう。
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新人看護師の退職理由の伝え方まとめ
新人看護師は基礎教育の途中で、退職を引き止められることがあるため注意が必要です。
退職理由を伝える際には、強い意志で伝えるようにしましょう。
退職を引き止められている場合には、診断書を提出したり転職先が決まっていることを伝えたりするほか、場合によっては退職代行を利用することも一つの方法です。
転職活動の際には、面接で退職理由をポジティブな転職理由に繋げて伝えることも重要です。
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