そこでこの記事では、看護師一年目で転職に成功した私が、
転職サイトは使わない方がいいのか、使った場合のメリット・デメリットなどを解説します。
転職活動でお悩み中の方は是非参考にしてください。
看護師転職サイトを使わない方がいいと言われるワケ
看護師転職サイトを使わない方がいいと言われる理由は、
質の低い転職サイトを利用したことで転職に失敗した看護師が多数いるからでしょう。
私は一年目でたくさんの転職サイトを使って転職活動をし、結果的にホワイト病院に転職できました。
しかし、数多くの転職サイトを利用すると、コンサルタントの対応が悪かったり、希望に合わない職場をしつこく紹介されたりすることもありました。
転職サイトを使って転職した看護師の中には、このような質の低いサイトを使って転職してしまい、「転職サイト使わなければ良かったな」と感じた人が大勢いるのでしょう。
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看護師一年目で退職後、転職サイトを使って転職するまでのお話はこちらの記事で紹介しているので、是非参考にしてください。
看護師が転職サイトを使うデメリット
転職サイトを使うと、デメリットを感じることもあります。
ここでは転職サイトを使うことで生じうるデメリットを紹介します。
- しつこく連絡が来ることがある
- 希望に合った職場を紹介してもらえないことがある
- 担当者と合わないケースがある
- 担当者が面接に同行し送迎を頼まれることがある
1.しつこく連絡がくることがある
転職サイトを利用するデメリットの一つは、担当者からしつこく連絡がくることです。
これは転職サイトを利用したことがある多くの看護師が経験しており、
たくさんの転職サイトを利用した私も経験しました。
私は、どこの転職サイトが良い所なのか分からなかったため、
ネットで検索して表示される転職サイトに片っ端から登録しました。
始めはもちろん登録や希望のヒアリングのために電話は必須かと思いますが、
中には一日に何度も電話をしてくるサイトもありました。
しかし、こうしてたくさんの転職サイトを使っていると、
有能なコンサルタントほど電話連絡を最小限に留め、かつ私が欲しい情報はLINEで明瞭簡潔に知らせてくれるということが分かりました。
一方、ガツガツと転職を勧めてきたり、電話に出られないと折り返しを待たずに何度も電話をしてくる転職サイトもありました。
このように、電話サイトによってコンサルタントの対応は大きく異なります。
転職サイトによっては、こちらのペースに合わせずしつこく連絡してくることもあるのだと認識しておきましょう。
2.希望に合った職場を紹介してもらえないことがある
転職サイトの中には、希望に合った職場を紹介してくれない所もあります。
これは、単に扱っている求人数が少ないケースと、会社都合などで紹介したい所が決まっているケースが想定されます。
私は、
・看護師一年目(就職後4か月で退職)での転職
・急性期病院では働きたくないけどスキルはしっかり身につけたい
・残業、時間外研修なしの所が良い
・(奨学金返済があったため)前職場より月5万円以上給与が高い所が良い
など、複雑な条件を抱えての転職活動だったため、扱っている求人数が少ない転職サイトでは、
「弊社でご紹介できる所はないですね〜…」
と言われることもありました。
しかし、扱っている求人数の多い大手の転職サイトでは、希望にピッタリ合う職場や、看護師一年目では難しい美容クリニックなども紹介してもらえました。
経験年数が少ない状況や、希望がたくさんある場合の転職では、扱っている求人数の多い転職サイトを利用することは必須といえます。
また、転職サイトによっては、こちらの希望に合っていないにも関わらず一ヶ所を強く勧めてくる所もあります。
ノルマ等があるのか定かではありませんが、一ヶ所を強く勧めてくる場合には、こちらの利益ではなく転職サイトの会社都合である可能性も想定されます。
求人数が少ない転職サイト、一ヶ所を強く勧めてくる転職サイトには注意しましょう。
3.担当者と合わないケースがある
転職サイトを利用すると、担当者が合わないと感じたり、苦手と感じたりするケースもあります。
一般的に、転職サイトに登録すると専属の担当者が付きます。
専属の担当者が看護師と病院の間に入り、基本情報や転職に関する要望などのヒアリングから条件にマッチした求人の紹介、面接日程の調整などを行なってくれます。
担当者は、転職が終了するまでコンスタントに連絡を取る相手であるため、性格的に合わなかったり話しにくかったりすると、転職活動が苦痛になってしまうこともあります。
私も多くの転職サイトを利用したため、合う・合わないと感じる担当者は明確でした。
転職活動は中長期間かかるケースもあるため、合わないと感じる担当者は変えてもらったり、他の転職サイトに切り替えたりすることをおすすめします。
4.担当者が面接に同行し送迎を頼まれることがある
転職サイトの中には、担当者が面接に同行するケースもあります。
これは看護師と病院両者の間に入り、面接をスムーズに進行したり、お互いの印象などを把握したりするための事と考えられます。
一見問題ないように思えますが、看護師の中には第三者が面接の場に居ることが嫌だと感じる方もいるかもしれません。
またそれだけでなく、看護師が自家用車で面接に行く場合には、面接に同行する担当者に送迎を頼まれることもあります。
実際、私は担当者が面接に同行し、送迎を頼まれたケースが2回ありました。
何らかの事情があるにせよ、面接を他人に監視されたり、車に他人を乗せたりするのが苦手な人にとっては苦痛に感じることもあるでしょう。
看護師転職サイトの収益の仕組み
「転職サイトってどうやって成り立ってるんだろう?」
と疑問に感じている方もいらっしゃるかもしれません。
ここでは、
転職サイトがどうやって成り立っているのか、収益の仕組みについて解説します。
看護師転職サイトの収益の仕組み:広告掲載の手数料や紹介料が入る
転職サイトは、掲載している求人広告の手数料を収益の一つとしています。
看護師を募集する病院や施設は、転職サイトに広告を掲載してもらうための手数料を払っているということです。
また、転職サイトを介して看護師が入職した場合には、病院側は転職サイトに紹介料を支払います。
すなわち、転職サイトは広告掲載の手数料と看護師の紹介料を運営費としているのです。
看護師転職サイトの収益の仕組み:看護師の紹介料の相場
看護師職員の紹介料の相場は、
准看護師が平均68万円、正看護師が平均76万円です。
さらに、常勤の看護職員であれば平均87万円、非常勤であれば平均45万円が相場です。
紹介料は看護師の年収によっても異なるため、
年収が高額の場合にはさらに高い金額が紹介料となるケースもあります。
高額な紹介料目当ての悪質な看護師転職サイトも存在する
転職サイトの中には、高額な紹介料目当ての悪質な所もあるため、注意が必要です。
転職サイトを利用して転職した看護師の同期には、
「最初に聞いていた話と違った」と話す人もいました。
転職サイトの中には、高額な紹介料を得る為に事実と異なることをメリットとして掲載し、看護師を転職させようとする所もあるようです。
私も、一ヶ所の病院を強く勧められた経験から、
おそらくその病院からの紹介料が高額であるためのあっせん行為なのではないかと感じています。
転職サイトを利用する場合には、看護師目線に立つ良心的なサイトを選ぶことが重要といえます。
看護師が転職サイトを使うメリット
一方、有能なキャリアコンサルタント(キャリアアドバイザー)が在籍する質の高い転職サイトを使えば、様々なメリットがあります。
ここでは、転職サイトを使うメリットを解説します。
- 希望にマッチした職場を紹介してもらえる可能性が高い
- プロのサポートを受けながら転職活動ができる
- 給与などを交渉してもらえる
1.希望にマッチした職場を紹介してもらえる可能性が高い
質の高い転職サイトを利用すると、希望にマッチした職場を紹介してもらえる可能性があります。
良心的な転職サイトは紹介料よりも看護師の要望を重視してくれるでしょう。
そのため、例え紹介料が低くても看護師の希望を尊重してくれると考えられます。
私も、看護師一年目の転職でかなりわがままな要望を伝えたと感じていますが、
年収96万円アップ、人間関係良好、残業・時間外研修なしのホワイト病院を紹介してもらえました。
ある転職サイトでは
「紹介できるところはありません」
と言われた一方、
転職サイトを変えたことでこのような差があるのは驚きですよね。
2.プロのサポートを受けながら転職活動ができる
転職サイトを利用すると、キャリアコンサルタントのサポートを受けながら転職活動ができます。
一般的に、看護師が転職するには、
・就職したい病院に直接応募する
・ハローワークやeナースセンターで求人を紹介してもらう
・知人に紹介してもらう
・転職サイトを利用する
の4つの方法があります。
このうち、キャリアコンサルタントのサポートを得ながら転職できるのは転職サイトを利用した場合のみです。
転職サイトを利用すると、良心的な所では履歴書の添削や面接対策を無料で受けられることがあります。
さらに、キャリアコンサルタントはこれまで多くの看護師の転職に携わっていることから、
その病院の雰囲気や人間関係などの情報を把握しており、提供してくれるケースもあります。
働く前に内部事情を把握できるのはかなり魅力的ですよね。
一方、自分で直接応募したり、ハローワークなどを使う場合には、
履歴書の添削や面接対策などはもちろん受けられません。
特に経験年数が少ない場合やたくさんの希望がある場合、実際に働く前に職場の雰囲気を知りたいという場合には、
キャリアコンサルタントのサポートを受けた方が良いといえるでしょう。
3.給与などを交渉してもらえる
転職サイトを利用すると、給与や勤務開始日を交渉してもらえるケースもあります。
働きたいと感じる病院があっても、
「あと数万円給与が良かったらな…」
ということもあるでしょう。
そのような場合でも、キャリアコンサルタントに相談することで病院側に給与の交渉をしてくれることがあるのです。
さらに、
内定が決まった後に勤務開始日を遅らせたい…
という場合にも、キャリアコンサルタントが病院に掛け合ってくれることもあります。
お金や勤務開始日の変更など、こちらから言いにくいことも交渉してくれるのは転職サイトを使う大きなメリットといえるでしょう。
看護師転職サイトを使わない方がいい人
メリット・デメリットを考えると、ご自身が転職サイトを使った方がいいのか、使わない方がいいのか分からないという方もいらっしゃるかもしれません。
そこで、ここでは転職サイトを使わない方がいいのはどんな人か解説します。
- 転職したい病院が決まっている人
- 提案を断りにくい人
- 公立病院に転職したい人
1.転職したい病院が決まっている人
転職したい病院が決まっている場合には、転職サイトを利用する必要はありません。
その病院の職員募集要項などを確認し、直接応募する形で面接日程などを調整してもらいましょう。
しかし、転職したい病院が看護師を募集していないケースもあります。
そのため、転職を考え始めたら早めに準備をすることが大切です。
転職したい病院で求人募集をしているか
募集していなかった場合の第二希望の病院をどこにするか
など早めに情報収集を行いましょう。
2.提案を断りにくい人
人からの提案を断りにくい人も転職サイトを使わない方が良いケースがあります。
転職サイトの担当者は、転職したい看護師の要望に合った職場を複数提案してくれます。
しかし、中には高額な紹介料目当てで看護師の希望に見合わない職場を提案する転職サイトもあります。
キッパリと断れれば問題ないものの、断りにくい人は担当者とのやり取りを苦痛に感じたり、希望に合わない職場に転職してしまったりすることもあるかもしれません。
そのため、
「頼み事などをされると断れないんだよな」
という人は、
ハローワークやナースセンターを利用したり直接応募したりして転職した方が無難でしょう。
3.公立病院に転職したい人
公立病院に転職したい場合にも、転職サイトを利用する必要がないケースもあります。
公立病院の多くは広告を出さなくても毎年新卒・既卒共に多くの看護師が就職するため、転職サイトに広告を掲載していない所が多いためです。
また、国や県が運営する公立病院は、転職サイトに広告を掲載するための予算がないことも考えられます。
公立病院に転職したいという場合には、まずはハローワークやナースセンターで求人情報をチェックしてみると良いでしょう。
看護師転職サイトを使った方が良い人
一方、転職サイトを利用した方が転職が有利になる人もいます。
ここでは転職サイトを使った方がいいのはどんな人か解説します。
- 経験が浅い看護師
- できるだけ希望に合った病院で働きたい看護師
- 履歴書の添削や面接対策を受けたい看護師
- 働く前に職場の雰囲気などを知りたい看護師
- 奨学金返済中に転職したい看護師
1.経験が浅い看護師
経験が浅い看護師は転職サイトを使った方が良いでしょう。
これは、経験が浅いことで転職できる病院が限られたり、何らかの対策を講じないと転職が不利になるケースがあるためです。
看護師1〜2年目など、経験が浅い段階での転職では、公立病院への転職が難しかったり、経験が浅いことで面接で落とされたりすることも想定されます。
また、ハローワークやナースセンターでは、「経験年数が少ないため紹介できる求人が限られる」と言われてしまうケースもあります。
そのため、経験が浅い看護師は多くの求人を扱っている転職サイトを利用して転職活動をした方が良いでしょう。
転職サイトはハローワークやナースセンターよりも求人数が多い傾向にあり、「この病院は経験が少なくても受け入れてくれる」などの情報にも精通しています。
さらに、経験が浅いことでネックになりがちな履歴書の作成や面接での受け答えなどもサポートしてもらうことができます。
実際、私も看護師1年目の転職でハローワークと転職サイトを利用しましたが、ハローワークでは希望に合った職場を見つけられませんでした。
一方、転職サイトでは経験が浅い私を受け入れてくれるだけでなく、高給与で働きやすい病院を紹介してもらうことができました。
履歴書の添削や面接対策も行なってもらえたことで、不安なく面接に行けたことも心強かったです。
私のように経験が少ない看護師が転職を成功させたい場合には、転職サイトを利用することをおすすめします。
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看護師1年目で転職に成功したポイントはこちらの記事で解説しているため、是非参考にしてください。
2.できるだけ希望に合った病院で働きたい看護師
できるだけ希望に合った病院で働きたいと考える人も転職サイトを利用した方が良いといえます。
ハローワークや直接応募では、書面やHPに掲載された情報しか目にすることができません。
そのため、その病院が実際にどんな雰囲気なのかなど細かい所まで把握することが困難なケースもあります。
しかし、転職サイトではその職場の雰囲気などの情報まで提示してくれることもあるため、応募する前にその病院が希望に合っているか確認することができます。
さらに、ハローワークや直接応募では自ら情報収集をして良さそうな所に応募する一方、転職サイトではあらかじめ伝えておいた希望に合った職場を担当者が複数提示してくれます。
たくさんの求人情報から希望に合った職場だけを探す手間を省くこともできるのです。
転職活動をスムーズに進め、できるだけ希望に合った職場を見つけたいという場合には、転職サイトを利用した方が良いでしょう。
3.履歴書の添削や面接対策を受けたいという看護師
履歴書の添削や面接対策を受けたいという看護師にも、転職サイトの利用をおすすめします。
優良な転職サイトでは、キャリアコンサルタントが履歴書の添削や面接対策を行なってくれます。
「どうしても採用されたい」という病院がある場合や、経験が少なく面接が心配という場合には、履歴書の添削や面接対策を行なっている転職サイトを利用すると良いでしょう。
4.働く前に職場の雰囲気などを知りたい看護師
働く前に職場の雰囲気などを知りたいという場合にも、転職サイトを利用した方が良いでしょう。
これまで多くの看護師の転職に携わっている転職サイトは、その病院の雰囲気や人間関係などの情報を周知しているケースがあります。
そのため、職場を紹介してもらう際にそのような情報を提示してくれることもあります。
実際に応募する前に職場の雰囲気などを知りたいという場合には、転職サイトの利用をおすすめします。
5.奨学金返済中に転職したい看護師
奨学金を返済しながら転職する人にも、転職サイトを利用することをおすすめします。
さまざまな事情により、前職で借りていた奨学金を返済しながら転職するケースもあるでしょう。
奨学金を借りている病院で勤務する場合には規定の期間勤務することで奨学金が免除されるものの、退職するとその分返済する必要があるため、金銭的な負担が大きくなることもあります。
奨学金返済の負担を減らしつつ転職するためには、
- 奨学金返済を肩代わりしてくれる病院に転職する
- 奨学金を引き継げる病院に転職する
- 給与アップできる病院に転職する
の3つが挙げられます。
しかし、「奨学金返済を肩代わりしてくれる病院」と「奨学金を引き継げる病院」はそのことを求人広告などに記載していないこともあるほか、面接の際にご自身で確認するのも心苦しいですよね。
そのため、奨学金を肩代わりしてくれる病院や引き継げる病院があるか転職サイトで調べてもらうことがおすすめです。
私は看護師1年目で奨学金を返済しながらの転職でしたが、あいにく奨学金を肩代わりしてくれる病院や引き継げる病院で希望に合った病院は見つかりませんでした。
しかし、給与が大きく上がる病院に転職できたことで、奨学金返済の負担を減らすことができました。
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奨学金返済中に転職する方法はこちらの記事で解説しています。
奨学金返済中の転職で悩んでいる場合には、転職サイトで相談してみると良いでしょう。
看護師転職サイトは経験の浅い看護師やホワイト病院に転職したい人におすすめ【まとめ】
看護師転職サイトには、
「しつこく連絡が来る」
「希望の職場を紹介してもらえない」
などさまざまな噂があります。
しかし、こうした悪い噂は質の低い転職サイトを利用した場合にのみ当てはまると考えられます。
看護師目線に立つ良心的な転職サイトを利用すれば、有能なキャリアコンサルタントのサポートを受けながらスムーズに転職活動をすることができるでしょう。
実際、私も看護師1年目での転職活動でしたが、転職サイトを利用したことで
年収96万円アップ・人間関係良好・残業なしのホワイト病院に転職することができました。
経験の浅さがネックになりがちな看護師1年目は、ハローワークやナースセンターだけでなく、転職サイトも上手に活用すると良いでしょう。
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