この記事を読んでいる方は、新卒で就職した職場が合わず、辞めたいと悩んでいるのかもしれません。
私は一年目で就職した病院をわずか4ヶ月で退職し、その後転職しました。
当時はこんな経験の浅い私を雇ってくれるところがあるのか、この先看護師としてやっていけるのか心配で頭を悩ませていました。
しかし、結果的に理想的なホワイト病院に転職することができ、辛い働き方から解放されて良い人間関係にも恵まれました。
この記事では、そんな私の転職体験談を紹介します。
看護師一年目で辞めた私の体験談

看護師一年目でブラック病院を無理矢理退職
私は社会人から看護師になり、新卒で地元でも有名な急性期病院に就職しました。
兼ねてから働きたい病院だったものの、かなり忙しい職場で、毎日手当のつかない残業に次第に疲弊するようになりました。
また、忙しいあまりスタッフも皆殺伐とした雰囲気で、人間関係も最悪でした。
ただでさえ忙しい業務の合間に研修や勉強会などがかさみ、やることが終わらず残業ばかりの毎日。
睡眠時間もゆっくり取れず、心身にも不調が出始めるようになりました。
就職から3ヶ月ほど経ったある日、もうどうしても出勤できなくなってしまい、職場に電話して退職したいと伝えました。
もちろん簡単には退職させてもらえず、師長、看護部長と何度か面談をしました。
かなり引き止められたものの、このまま働きたくない、もっと自分の体調やプライベートも大事にできる職場に転職したいと重い、なんとか退職させてほしいと懇願しました。
結果的にもう出勤できる状態ではなかったため、退職を申し出てからは2週間有給を消化させてもらう形を取り、なんとか退職することができました。
看護師一年目でホワイト病院に転職
退職後はハローワークに行ったりいくつかの転職サイトを使ったりしたのですが、理想の職場を紹介してもらえることはありませんでした。
当時の私は臨床経験がたった4ヶ月しかなく、さらに「スキルはしっかり身につけられてゆったり働けるところがいい」という希望条件があったため、なかなか条件に合う職場は見つからなかったのです。
自分には急性期病院が合わないことがわかっていたため他の病院を希望していたのですが、ハローワークでは急性期病院しか紹介してもらえず、転職サイトではスキルが身につきにくいクリニックばかりを紹介されて絶望したことを覚えています。
このまま転職先が見つからなかったらどうしよう…と悩んでいたところ、色々調べて最後に登録した転職サイトでレアな求人を紹介してもらえることになりました。
その職場は医療依存度の高い患者さんが多く入院する慢性期病院で、比較的ゆったり働けるが、スキルもしっかり身につけられるだろうとのことでした。
さらに、ワークライフバランス重視型の病院で、残業はほぼなし、時間外研修もなし、有休消化率100%のホワイト病院とのことでした。
定年以外の退職者がほとんどいないということで、経験が浅いこともあり、採用してもらえるかかなり不安でした。
しかし、担当者の方に履歴書の添削と面接対策をしていただけたおかげもあり、見事採用してもらえることができたのです。
転職後はゆっくり出勤して定時ぴったりに退勤できるようになり、プライベートの時間が確保できるようになりました。
さらに、転職先は人間関係も良く、優しい先輩に丁寧に指導してもらえるようになりました。

転職サイトの担当者の方のいう通り、患者さんのおかげでルートキープや人工呼吸器管理などのスキルもしっかり磨くことができました。
前職場では奨学金を借りていたため返済も心配だったのですが、転職先では年収が大幅に上がったため、返済も難なくこなすことができました。
一年目で辞めた自分が看護師としてやっていけるのか不安で頭を悩ませていたものの、3年目には私もプリセプターを担当したり、病棟リーダー、委員会のリーダーを務めるまでになりました。
退職した当時は先が心配で本当に悩んでいましたが、最終的に自分に合った最高の職場に転職することができたのです。

ナース人材バンクを使ってみた感想などはこちらの記事で詳しく解説しているので、是非参考にしてください。
私の経験から伝えたいこと
私の経験からも、今の職場が合わなくて悩んでいるのなら、看護師一年目でも転職していいと伝えたいです。
看護師は「まずは急性期に3年」という風潮がありますが、どの人にも急性期の働き方が合うわけではありません。
中には一人の患者さんとゆっくり向き合うことで本領を発揮できる人や、私のように慢性期看護が好きだという人もいるでしょう。
そのような場合には、無理をして今の職場にしがみつこうとせず、思い切って転職しても良いと思います。
確かに看護師一年目での転職は通常より難航する可能性もあります。
しかし、妥協せず転職活動をしていれば、あなたに合った職場は必ず見つかります。
当時の私のように良い転職サイト、良い担当者さんに出会えれば、理想の転職を叶えることもできるでしょう。
いずれの場合にも、看護師一年目でも転職する人はいる、そして転職後はスキルを身につけながら理想の働き方も叶えている人がいるということを知っていただけたら幸いです。
看護師一年目で辞めた人はどのくらいいる?


ここでは、新人看護師の離職状況などについて解説します。
看護師一年目で辞めた人の割合は10〜12人に1人
2023年に実施された「病院看護実態調査」によれば、看護師一年目で辞めた人の割合(離職率)は8.8%という結果でした。1
前年度の新卒採用者の離職率が10.2%だったことからも、看護師一年目で約10〜12人に一人くらいが退職または転職しているということがわかります。
看護師一年目で辞めた人は他の職種と比べて比較的再就職しやすい


日本看護協会の分析によると、2023年の看護師の求人倍率は2.2倍という結果でした。2
これは、求職者と比較して求人数が2倍以上あることを表しています。
2021年以降求人倍率は2倍未満であったものの、2023年以降は新型コロナウイルスの流行などによって看護師の需要が高まっていることが考えられています。
2025年以降は最も人口の多い「団塊の世代」の方達が後期高齢者になることを踏まえると、看護師の需要は今後も高い水準で推移することが想定されます。
看護師一年目で辞めたくなる理由


看護師一年目で辞めたくなる理由
- 時間外労働の多さ
- 残業代がもらえない
- 人間関係が悪い
- 理想と現実のギャップが大きい
- 責任が重い
- 業務量と給料が見合っていない
- 看護の仕事が自分に向いていないと感じる
時間外労働の多さ
時間外労働が多いことで看護師一年目で辞めたいと感じている人が多いようです。
看護師の仕事には朝の情報収集や配薬準備なども含まれるため、通常の業務に加えて時間外で作業しないといけない場面もあります。
また、業務以外で研修に参加しないといけなかったり、緊急入院を取ったりと、業務が定時で終わらないこともしばしば。
そのように時間外労働が増えていくと、心身ともに疲弊してしまい、辞めたいと感じる人がいるのかもしれませんね。
残業代がもらえない
残業代がもらえなくて辞めたいと感じる新人看護師もいるようです。

本来、月45時間を超える場合には、勤務先は労働者に対して通常の残業代に加えて割り増し料金を支払わないといけないという決まりがあります。3
そもそも月45時間を超える残業をさせることも違反に当たりますが、手当がつかない場合にももちろん法律に違反していることになります。
「看護師一年目は残業代はもらえなくて当たり前」「残業代がもらえなくても我慢するべきだ」という風潮は、法律に抵触している可能性もあるのです。
月45時間以上の残業をしているにも関わらず手当がつかない場合には、勤務先に相談したり、転職を考えたりしても良いかもしれませんね。
人間関係が悪い
コミュニケーションが重要な看護の仕事ですが、人間関係が悪くて辞めたいと感じる人が多いそうです。

特に急性期病院など忙しい職場では、スタッフが苛立ち人間関係にも影響しているように感じます。
実際、私も急性期病院から業務の落ち着いている慢性期病院に転職した時は、スタッフの穏やかさにも違いを感じました。
業務が忙しいとどうしても精神的に余裕がなくなり、それが人間関係にも影響してしまうのかもしれませんね。
理想と現実のギャップが大きい
理想と現実のギャップが大きいことも新人看護師が辞めたい原因になるそうです。
看護学校では、患者さんの気持ちに寄り添うことや共感の姿勢が大事だと教わりますよね。
しかし、勤務が始まると、患者さんの気持ちに寄り添うことよりも業務を遂行すること、いかに予定通りに業務を進められるかということに重きが置かれてるように思います。
そうした実際の看護現場を目の当たりにすると、「こんなはずじゃなかった」とガッカリしてしまうこともあるかもしれませんね。
責任が重い
責任の重さも看護師一年目で辞めたいと感じる理由になることがあるようです。
看護師は医師と同等の知識が求められ、実際に患者さんに点滴などの投薬を行いますよね。
投薬内容によっては、激しい副作用のリスクがあったり、点滴速度を誤ると重篤な症状を招くものもあります。
そのような治療の一環を自分の手で行うとなると、責任が重く感じてプレッシャーになってしまうこともあるでしょう。
業務量と給料が見合っていない
業務量に対して給料が比較的安価に感じることも辞める理由になることがあります。
新人看護師の多くは、夜勤が始まるまでは月収20万円台、夜勤が始まっても30万円台前半のケースが多いでしょう。
特に社会人経験者などは、看護師の仕事を始めると「こんなに頑張っているのにこれだけしかもらえない」と感じることもあるかもしれません。
看護の仕事が自分に合っていないと感じる
実際に仕事を始めてみると、看護の仕事が自分には合っていないと感じ、それが辞める理由になるケースもあるようです。
新人看護師は仕事ができなくて当然ですが、患者さんの前で激しく叱責されたり、人格を否定されるような言い方で指導されると、自分は看護師には向いていないのだと感じることもありますよね。
特に新人の頃はミスをしたり忘れ物をしたりすることもあるため、そのようなことが重なると「私は看護師には向いていないんだ」と思い詰めてしまうこともあるのかもしれません。
看護師一年目で転職するメリット


看護師一年目で転職するメリット
- プライベートの時間を確保しやすくなる
- 嫌な人間関係から解放される
- 転職したことが経験値になる
プライベートの時間を確保しやすくなる
私のように慢性期病院やワークライフバランス重視型の職場に転職した場合には、新卒で就職することの多い急性期病院に勤めていた時と比較してプライベートの時間を確保しやすくなることもあるでしょう。
私の勤めていた急性期病院はかなり忙しく、さらに日々高度な勉強が求められていたため、仕事以外の日も勉強や研修に追われ、ゆっくりできることがありませんでした。
勤務日はカンファレンスが始まる2時間くらい前までには出勤して毎日平均2〜3時間の残業。
そして休日も勉強していたため、ゆっくり体を休めたり友人と気晴らしに遊びに行ったりすることもほとんどできませんでした。
しかし、そんな日常に嫌気がさしてワークライフバランスを大切にしてくれる職場に転職したところ、休日だけでなく勤務日も時間に余裕が持てるようになったのです。
転職する職場によっては、今までにはなかった時間の余裕も持てるようになるでしょう。
嫌な人間関係から解放される
看護師一年目で転職すると、嫌な人間関係から解放されるケースもあるでしょう。
私も前職場では最悪な人間関係に悩んでいました。
しかし、業務が落ち着いている病院に転職したことで、働いているスタッフも穏やかな人ばかりで、仕事以外に人間関係で悩むようなこともなくなりました。
特に急性期病院は忙しいところが多いため、スタッフの心にも余裕がなく人間関係に悪影響を及ぼしているケースもあります。
そのため、働く職場や環境が変わることでスタッフの特色も変わり、良好な人間関係に恵まれることもあるでしょう。
転職したことが経験値になる
看護師一年目で転職すると、転職したことが経験値になるでしょう。
本来、新卒の看護師は最初に就職した病院で基礎教育が終わる3年程度は勤続するケースが多いです。
しかし、中には私のように一年目で転職する人もいます。
これは決して悪いことではなく、理由によっては、自分に合わない職場から合う職場へと移るために行動を起こしたという立派な行為といえます。

転職に成功するまでは、紆余曲折色んなことがあるでしょう。
しかし、自分のために頑張って行動した経験はきっとあなたの経験値となり、今後の看護の仕事にも役立つ日が来るはずです。
看護師一年目で転職するデメリット


看護師一年目で転職するデメリット
- 転職できる職場が限られる
- 面接で退職理由を深く追求されることがある
- その後のキャリアに影響することがある
転職できる病院が限られる
看護師一年目で転職すると、その後の転職に影響することも考えられます。
看護師一年目は基礎教育段階であるため、どの病院でも採用してもらえるとは限りません。
新人教育を行なっていない病院や、即戦力が求められるクリニックなどでは、一年目では採用してもらえないケースが多いでしょう。
特に、急性期病院から他の急性期病院に転職したいと考えている場合や、既卒看護師しか募集していないような職場には一年目での転職は難しいかもしれません。
面接で退職理由を深く追求されることがある
看護師一年目で転職すると、面接の際に退職理由を深く追求されることもあります。
私のように数ヶ月で退職している場合には、なぜそんなに早く辞めたのか突っ込まれてしまうこともあると思います。

しかし、真っ当な理由で辞めたのであれば、きっと採用者も納得してくれるでしょう。
退職理由は採用者にメガティブな印象を与えないよう、前向きな転職理由に繋げることが重要です。
その後のキャリアに影響することがある
看護師一年目で転職すると、その後のキャリアに影響することも考えられます。
特にゆくゆくは急性期病院に転職したいと考えている場合や、より高度な医療を提供する大学病院に転職したいと考えている場合には、看護師一年目で転職した経験がネックになり、採用してもらえないケースもあるかもしれません。
将来的にハイレベルな医療を担う病院に転職したいと考えている場合などは、基礎教育段階では転職に関して慎重に行動した方が無難でしょう。
看護師一年目でも辞めていいケース


その人の状況や職場の特徴などによっても大きく異なるので、一概にはいえません。
しかし、明らかにいじめに遭っている場合や、残業代がもらえない場合、心身に不調をきたしている場合などは、一年目でも転職を考えた方がいいかもしれません。
看護師一年目でも辞めていいケース
- 明らかにいじめに遭っている場合
- 残業代がもらえない場合
- 心身に不調が出ている場合
明らかにいじめに遭っている場合
明らかにいじめに遭っている場合には、看護師一年目でも転職を考えて良いでしょう。
いじめに遭っていると感じていて、師長などに相談しても改善されない場合や、業務に支障が出ている場合には、その職場で勤務を続けることは困難であると考えられます。
適切な対応を取っても問題が解決しない場合には、転職や退職を考慮して良いかもしれません。
残業代がもらえない場合
残業しているにも関わらず手当がつかない場合にも、一年目で辞めても良いといえます。
看護の現場では「仕事ができない一年目は残業代はもらえない」という暗黙のルールがあります。
これは当たり前のことではなく、労働基準法違反に当たります。4
一年目であっても、月45時間以上残業させられている場合や、手当がつかず、申請しても受託してもらえない場合には、正当な働き方ができる職場へと転職した方が良いかもしれません。
心身に不調が出ている場合
仕事が原因で心身に不調が出ている場合にも、一年目で辞めても良いと言えるでしょう。
看護の仕事は健康でなければ続けることができません。
心身に不調を抱えたまま仕事を続けると、自分だけでなく患者さんにも不利益を被る恐れもあります。
職場の人間関係や残業などで体調や精神面に不調が出ている場合には、今後の働き方も見直すきっかけにすると良いでしょう。
看護師一年目で辞めない方がいいケース


人間関係だけが原因の場合
人間関係だけが原因の場合には、看護師一年目で辞めない方が良いかもしれません。
人間関係の悩みというのは、どの職場に行っても少なからず発生します。
たくさんの人と働く看護師は、どうしても合う人、合わない人がいるものです。
そのため、辞めたいと思う原因が人間関係だけの場合には、「ある程度仕方のないこと」と割り切ってしまうことをおすすめします。
異動や休職することで悩みが解決する場合
異動や休職によって悩みが解決する場合には、一年目で辞めない方が良いかもしれません。
転職活動は何かとやることが多く大変ですが、一年目は転職先が限られるため、さらに難易度が高まる可能性があります。
中には辞めることでその後の転職が難しくなってしまうケースも想定されるのです。
そのため、異動や休職をすることで辞めたいという気持ちが解消される場合には、一度考え直してみることをおすすめします。
看護師としてのキャリアを大事にしたい場合
看護師としてのキャリアを大事にしたいと考えている場合には、一年目で辞めることは慎重に考えた方が良いでしょう。
看護師には教育課程があるため、退職することで転職が難しくなってしまうケースもあります。
そのため、今後看護師としてキャリアを高めていきたいと考えている場合や、専門的な病院で働きたいと考えている場合には、一年目で辞めることはおすすめできません。
仕事を辞めたいと感じる原因は何なのか、それはどうしたら解決できるのか時間を取って考えてみると良いでしょう。
看護師一年目で辞めたい時の対処法


看護師一年目で辞めたい時の対処法
- 同じ経験をした人に話を聞く
- 師長や看護部長に相談する
- 休職や異動ができないか相談する
同じ経験をした人に話を聞く
仕事に関して辞めたくなるほどの悩みがある場合には、同じ経験をした人に話を聞いてみると解決できる場合があります。
普段よく接するプリセプターや優しい先輩、勤務年数が長い人などに相談してみると良いでしょう。
職場の人に打ち明けにくいという場合には、卒業した看護学校の先生に聞いてみたり、ネット上で検索したりすることも有用です。
看護師として長く働いている人に話を聞いてみると、一年目にはあなたと同じように葛藤を乗り越えてきた話が聞けるかもしれませんよ。
師長や看護部長に相談する
一年目で辞めたいと悩んでいる場合には、師長や看護部長に相談してみることもおすすめです。

人間関係や業務内容が原因で辞めたいと感じている場合には、職場のトップに相談することで改善策を提示してくれる可能性があります。
忙しい師長や看護部長は病棟内の状況を細かく周知していないケースもあります。
そのため、相談することで初めてその状況を知るきっかけとなり、それが改善の一歩となることもあるのです。
相談することは緊張するかもしれませんが、辞めてしまう前に一度検討してみても良いかもしれません。
休職や異動ができないか相談する
いじめなどの人間関係で悩んでいたり、激務で心身ともに疲弊してしまっている場合には、休職や異動ができないか相談してみることも一つの方法です。
看護の仕事は忙しく、仕事に不慣れな一年目は心身ともに疲れ切ってしまうこともあるでしょう。
そのような状況では、前向きに考えたり気持ちを切り替えたりすることも難しいかもしれません。
そのような状況で辞めたいと悩んでいる場合には、思い切って休職や異動ができないか相談してみましょう。
休職や異動によって解決する悩みなのであれば、辞めてしまうよりもダメージが少ないといえます。
少し休んだり環境が変わったりすることで勤続できそうなのであれば、辞めてしまう前に一度相談してみると良いでしょう。
看護師一年目で辞める時の注意点


看護師一年目で辞める時の注意点
- 強く引き止められることがある
- 希望日に退職できないことがある
- 転職先が限られることがある
強く引き止められることがある
看護師一年目で辞めるとなると、強く引き止められることがあることに注意が必要です。
一年目は基礎教育が始まったばかりで、勤務先もあなたの教育のためにさまざまな準備をしています。
そのような状況で辞めるとなると、勤務先はせっかく教育体制を整えたのに、とがっかりしてしまうこともあるでしょう。
また、看護の現場は人手不足であるため、急なスタッフの欠員は痛手になります。
そのような背景から、一年目の看護師は辞める際に引き止められることが多いものです。

そのため、既に辞めることを心に決めている場合には、強い意思で退職したいということを貫く必要があります。
不調があって治療を受けており、主治医から診断書をもらえるのであれば、退職届と一緒に提出すると良いでしょう。
また、早めに転職活動を初めておき、既に内定が決まっていることを伝えることも効果的です。
希望日に退職できないことがある
一年目に関わらず、看護師が辞める時は希望日に退職できないケースもあるため、注意が必要です。
医療現場は人手不足で人員の確保も難しいことから、退職の届出を希望日の3ヶ月前までと指定するところもあります。
そのような規則がある場合には、「すぐにでも辞めたい」「なるべく早く辞めたい」という希望が叶わないこともあるのです。
しかし、法律上は、やむを得ない事情がある場合には、すぐにでも契約を解消できることになっています。

いずれにしても、もう辞めると決めている場合には、早めに退職届を提出するようにしましょう。
転職先が限られることがある
看護師一年目で辞めると、その後の転職先が限られることがあることにも注意が必要です。
まだまだスキルや知識が未熟な一年目では、即戦力を必要としている病院や教育体制の整っていない職場では受け入れてもらえないケースがあります。
そのため、専門的な病院やクリニックなどは転職先として選びにくいかもしれません。

そのため、転職を決めているなら、なるべく早めに転職活動を始めることが重要です。
看護師一年目で転職を成功させるためのポイント【体験談】


看護師一年目で転職を成功させるためのポイント
- 実績豊富な転職サイトを使う
- 妥協して転職先を決めない
- 職場見学に行く
実績豊富な転職サイトを使う
看護師一年目で転職を成功させるためには、実績豊富な転職サイトを使うことをおすすめします。
一年目で退職してハローワークに行くと、紹介してもらえる所は少なく、教育体制の整っている急性期病院を紹介されることが多いです。
これは仕方のないことで、一年目に必要なスキルを身につけられるよう、そもそも一年目でも受け入れてくれる体制のある職場を紹介しようとするためです。
しかし、中にはもう急性期病院で働きたくないという人や、私のようにゆったり働けて一年目でも受け入れてくれるような職場を探したいという人もいるでしょう。
そのような場合には、扱っている求人数が多く、これまでに多くの看護師を理想の職場に転職させた実績のある転職サイトを使うことが有効です。
転職サイトはハローワークやe-ナースセンターと比較して扱っている求人数が多い傾向にあります。
さらに、自分で足を運んだり求人情報を漁ったりすることなく、転職のプロであるキャリアアドバイザーが条件に合った職場を探して複数提示してくれます。
また、採用率を上げるための履歴書の添削や面接対策まで無料で受けることができるのです。
そのため、一年目に関わらず転職活動をする際は是非利用したい所です。
しかし、転職サイトの中には扱っている求人数が少なかったり、連絡がしつこいばかりで希望の職場を紹介してくれなかったりするところもあります。
そのため、あくまでも実績豊富で質の高い転職サイトを利用することが重要です。

妥協して転職先を決めない
看護師一年目で転職を成功させるためには、妥協して転職先を決めないことも重要です。
経験が浅いから、受け入れてくれるところが少ないからと、希望条件に合わないのに転職してしまうと、いざ働いてみてまた辞めたいと感じることもあるかもしれません。
すると、転職を繰り返してしまう恐れがあり、余計に転職の難易度が高くなってしまうケースもあるのです。

妥協しないと働けない職場しか見つからなかったら、使う転職サイトを変えるなどして情報収集を続けてみましょう。
職場見学に行く
看護師一年目で転職を成功させるには、働く前に職場見学に行くことも重要です。
実際にその職場を見学してみると、イメージと異なる場面を目の当たりにしたり、逆にイメージより良い印象を受けることもあるでしょう。
スタッフ同士が会話する場面や患者さんと接する場面を見させてもらうと、なんとなくどんな人間関係なのか想定できることもあるかもしれません。
働いてからの「こんなはずじゃなかった」を避けるためにも、面接時などに職場を見学させてもらえるようにすることをおすすめします。

看護師一年目で転職の失敗を避けるためのポイント

せっかく一年目で転職するのにまたブラック病院に転職してしまったり、理想の職場で不採用になったりしたら悲惨ですよね…。
転職に失敗しないためにはどうしたら良いですか?

看護師一年目で転職の失敗を避けるためのポイント
- 履歴書の添削や面接対策を受ける
- その職場の情報をよく調べておく
履歴書の添削や面接対策を受ける
看護師一年目で転職の失敗を避けるためには、採用率を上げるために履歴書の添削や面接対策を受けることが重要です。
一年目で辞めたとなると、一般的には面接官に良い印象は与えにくいでしょう。
また、どんな理由で退職したのか、うちに転職してどんな働き方がしたいのか深く追求されることも想定されます。
退職理由や転職理由などを自分一人で考えることもできますが、看護師として発展途上の一年目では面接官を納得させる文言が思いつかないケースもあるでしょう。
そのような場合には、これまでに多くの看護師の転職に携わっている転職サイトのキャリアアドバイザーにサポートしてもらいながら履歴書を作成したり面接で想定される質疑応答内容を作成することが有効です。

キャリアアドバイザーと二人三脚で考えたポジティブな退職理・転職理由であれば、難易度の高い採用率も高まることが期待できるでしょう。
その職場の情報をよく調べておく
看護師一年目で転職の失敗を避けるためには、事前にその職場の情報をよく調べておくことも重要です。
求人情報だけを頼りに転職すると、いざ働いてみるとイメージとは大きく異なり、転職に失敗したと感じることもあります。
転職に失敗するだけでなく、その後転職を繰り返してしまうことを避けるためにも、応募する前にその職場についてよく調べておくことが重要です。
転職サイトではその職場の情報を教えてくれることもありますが、他にもその職場で働いたことがある人に話を聞くことも有効です。
また、求人サイトによっては病院の口コミが掲載されているものもあるため、ネットで検索してみると良いかもしれません。
看護師一年目の転職先におすすめの職場


看護師一年目の転職におすすめの職場
- 慢性期病院
- 訪問看護
- 介護施設
慢性期病院
看護師一年目の転職に一番おすすめなのは慢性期病院です。
慢性期病院は、急性期病院と比較して業務が落ち着いているところが多く、比較的プライベートの時間を確保したり時間に余裕を持って働けるところが多い傾向にあります。
さらに、入院している患者さんは急性期と同様に点滴やチューブ類の挿入、酸素療法などを受けているため、スキルについても身につけることができます。

訪問看護
看護師一年目の転職先として訪問看護もおすすめです。
訪問看護というと病棟とは大きく異なる環境で、一人で行動することから一年目には不向きと感じる人もいるでしょう。
しかし、昨今は在宅医療の需要が高まっており、一年目の看護師でも採用する訪問看護ステーションが増えています。
そのため、最近では地方でも新卒の看護師を採用しきちんと教育してくれるところもあるのです。
一人で行動しアセスメントする責任は問われますが、大勢の人と働くのが苦手という人や、一人で行動したいという人には最適な働き方であると言えます。
介護施設
老健やサービス付き介護住宅などの介護施設も看護師一年目の転職先におすすめです。
急性期と比較して採血や点滴などの技術を施す機会は少ないかもしれませんが、バイタルサイン測定や経管栄養、血糖測定などの必須スキルを行う場面はあるでしょう。
一年目でゆったり働きたいという人は精神病院やクリニックを選ぶこともあるかもしれませんが、精神病院は施設より技術を施す場面が少なかったり、クリニックは即戦力は求められるため一年目は不向きだったりするケースも多い傾向にあります。
一方、施設なら多少なりとも看護技術を行う場面はあり、特に老年看護が好きな人にはおすすめの転職先です。
看護師一年目で辞めたい人によくある質問

看護師一年目で辛い時期はいつですか?
看護師一年目で辛い時期は、病棟勤務が始まる5〜6月頃や、夜勤が始まる夏頃が挙げられます。

しかし、これは人によって様々で、個人の状況や職場環境によって異なると考えられます。
看護師を辞める人が多い理由は何ですか?
看護師のお悩みNo.1は人間関係だそうです。
そのため、看護師を辞める人が多いのは、職場の人間関係が影響しているのかもしれません。
病棟に勤務していると異動があるため、合わない人が異動してきたり、自分が異動した先が働きにくかったりすることも想定されますね。
また、結婚や出産を機に辞める人も多いようです。
看護師1年目の転職でクリニックはアリですか?
個人的には、看護師1年目の転職でクリニックはおすすめできません。
クリニックは基本的に新人教育をする体制が整っていないため、知識やスキルの未熟な一年目の看護師は不向きであると考えられるためです。
さらに、クリニックは少人数で回しているところも多いため、何かあった際の即戦力が求められます。
まだまだ未熟な一年目の看護師は、教育体制の整っている規模の病院で働く方が適していると考えられます。

しかし、クリニックによっては、新人を受け入れているところや、教育体制を整えているところもあるでしょう。
そのような職場であれば、一年目でも転職して問題ないと言えるでしょう。
看護師一年目の退職理由にはどんなものがありますか?
看護師一年目の退職理由には、
- 人間関係(先輩とうまく付き合えないなど)
- 労働環境(休日出勤、残業の多さなど)
- 理想と現実のギャップ
- 精神的・肉体的疲労(不調)
などが挙げられます。
退職理由は一つだけでなく、複数の嫌なことがいくつも重なって辞めたいと感じることも多いかもしれません。
新人看護師でも辞めたら幸せになれますか?
新人看護師であっても、状況によっては辞めても幸せになれると思います。
私は一年目で辞めた時はこの先どうなるんだろう、と毎日不安でたまりませんでした。
しかし、結果的に理想を超えるホワイト病院に転職することができました。
今辛くて悩んでいるあなたも、転職して最高の職場に巡り会えるかもしれません。
今は辛く、悩んでいるかもしれません。
しかし、看護師一年目で辞めた人はたくさんいるし、私のように一年目でも転職に成功している人もたくさんいるということを知っていただけたら幸いです。
看護師一年目で辞めたけど最高の職場に転職できました【まとめ】
私は看護師一年目で辞めたけど、結果的に最高の職場に転職することができました。
辞めたばかりの頃は先が不安で毎日頭を悩ませていましたが、転職先では良い人間関係にも恵まれ、毎日充実して過ごせるようになりました。
この記事を読んでいるあなたも、一年目で辞めたらどうなるのか、この先大丈夫なのかを悩んでいるかもしれません。
しかし、看護師一年目で辞める人は決して少なくなく、私のようにホワイト病院に転職できる人もたくさんいます。
そのため、あまり悩まず、希望の職場に転職することを目指して行動してみると良いでしょう。
扱っている求人数が多く、たくさんの看護師を理想の転職に導いている転職サイトを使うことで、一年目でも受け入れてくれる病院を見つけやすくなり、キャリアアドバイザーのサポートのもと採用率を高めることも期待できます。
妥協せず、本当に働きたいと思える職場を探してみましょう。
- 公益社団法人日本看護協会「2023年病院看護実態調査結果」 ↩︎
- 公益遮断l法人日本看護協会「2023年度ナースセンター登録データに基づく看護職の休職・求人・就職に関する分析結果」 ↩︎
- 厚生労働省「労働基準法(昭和22年4月7日法律第49号)」 ↩︎
- 厚生労働省「労働基準法(昭和22年4月7日法律第49号)」 ↩︎
【参考文献】