新人看護師は残業代が出ないのが当たり前?対処法と私の体験談を紹介

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新人看護師の残業代が出ないのは当たり前?対処法と私の体験談を紹介

MIO

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社会人から看護師になり、新卒で急性期病院に就職。 時間外労働の多さや人間関係が原因で心身・日常生活に支障を来し、 4ヶ月で退職。 退職後は転職サイトを利用し、年収96万円up・人間関係良好・残業なしのホワイト病院に転職する。 現在は看護師資格を活かしてより自由な働き方を実現すべく「看護師ライター」として活動中。

 

 

新人Ns
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一年目で毎日のように残業しているんですが、残業代が出ないんです。

これって当たり前なんですか? みんな我慢してるんでしょうか?

 

MIO
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本来であれば、新人であろうとベテランであろうと残業をしたらその分手当が支払われるのが当然です。

しかし、病院の中には「新人看護師は残業代はもらえない」といった暗黙のルールが横行しているところもあります。

この記事では、一年目で残業代が全くもらえなかった私のケースと、転職して残業代がどうなったかを紹介しますね

 

新人看護師は残業代が出ない?

新人看護師は残業代が出ない?

 

早速「新人看護師は残業代が出ないのか」というテーマについて法律の観点から解説します。

 

新人/ベテラン問わず残業代は請求できる

 

結論からいうと、新人でもベテランでも残業をしたら残業代を申請することが可能です。

 

看護師が勤務する病院では、「一年目は残業代はもらえない」といった暗黙のルールがあるところもありますよね。

 

しかし、看護師であってもそうでなくても、労働者の権利として残業代を請求することができるのです。

 

また、定時以降などに行う時間外労働の場合には、病院側は通常2割5分増の割増賃金を払う必要があります1

 

そのため、規定の時間以降(以前)も業務を行っているのに残業代が支払われない場合には、法律に抵触している可能性もあるのです。

 

前残業の場合は残業代が支払われないケースもある

 

情報収集のためなどで始業前に前残業をする場合、残業代を申請するには一定の条件が必要なようです。

 

急性期病院などに勤務している場合には、受け持ち患者さんの情報を取るために始業時刻より早く出勤して電子カルテの操作をする人が多いでしょう。

 

この「前残業」に関しては看護師が自主的に行なっているとみなされ、残業代支給の対象にならないケースが多い2そう。

 

前残業で残業代の支給対象になるケースには、

  • 上司にそのように命令された
  • 夜勤帯の看護師が早退して早く出勤してくるよう頼まれた

などが該当するようです。

 

そのため、情報収集のために早く業務を初めても、残業代はもらえないケースが多いでしょう。

 

情報収集のための時間外労働で悩んでいる人はこちらの記事も参考にしてください⇩

看護師|情報収集のために時間外労働はなくせる!体験談

 

退勤時刻後のカンファレンスや研修は残業代の支給対象

退勤時刻後にカンファレンスや研修に参加する場合には、その時間帯は残業代の支給対象になります3

 

この場合には日本看護協会の「看護職の働き方改革」において

  • 研修(カンファレンス)の内容が業務と密接に関係している
  • 参加が強制されていたり、参加しないことで業務に不利益を講じる可能性がある
  • 職員が労働を続ける上で必要な教育

とみなされるためだそう。

 

職場から参加するよう言われているにも関わらず「あなたの勉強のため」と残業代を支払わない場合も、その病院は法律に違反していることになります。

 

新人看護師の残業のリアル

新人看護師の残業のリアル

 

新人Ns
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私以外の看護師はどのくらい残業しているのかも気になります。
MIO
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新人/ベテランを問わず、多くの看護師が残業しているようですよ。

 

看護師の平均残業時間

 

日本看護協会の「2024年病院看護実態調査報告書」によると、看護師一人当たりの月間平均超過勤務時間は「1〜4時間」が最も多く(32.1%)、次いで「4〜7時間未満」が22.5%、「7〜10時間未満が」15.4%という結果で、トータルの月間平均超過勤務時間は「5.1時間」4という結果でした。

 

しかし、これはあくまでも「残業」として認められたケースです。

 

そのため、この記事を読んでいるあなたのように残業をしても残業代をもらえていないケースなどは含まれていません。

 

MIO
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言い方を変えると、看護師一人当たりの「残業として認定されている」月間平均が5時間程度、ということですね。

 

時間外労働の上限は月45時間まで

 

看護職であるかそうでないかを問わず、「働き方改革関連法」の施行により、時間外労働の上限時間は月45時間まで(360時間/年)5と定められています。

 

そのため、週に5日働く看護師が時間外労働をする場合には、一日当たり2時間程度までが限度になります。

 

新人看護師が残業をしなければならない理由

 

ここでは、新人看護師が残業をしている理由について紹介します。

 

情報収集に時間がかかる

 

新人看護師は情報収集のために早くから前残業しているケースも多いでしょう。

 

就職したばかりの頃は電子カルテのどこに何が載っているかも把握しきれていないため、パソコンの操作だけで時間がかかってしまうということもあるかもしれません。

 

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受け持ち数が多かった私も一年目は毎日始業時刻の1時間半前に出勤していました…。

 

残業代が出ないだけでなく、朝も夕方も残業になってしまうと疲れも溜まりますよね。

 

物品の配置などが把握しきれていない

 

就職したばかりの頃は処置などを行う際に物品がどこにあるのかわからず準備に時間がかかってしまうこともありますよね。

 

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物品の配置場所をメモに書いておいても、メモがぐちゃぐちゃでどこに書いたのかすらわからなくなったり…(笑)。

 

結局先輩に聞いたりして、時間や手間ばかりがかかってしまうということもあるでしょう。

 

採血やルートキープなどの技術が不慣れ

 

新人時代は採血やルートキープなどの技術が不慣れで時間が押してしまうこともあります。

 

新人Ns
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高齢の患者さんやケモの患者さんのルートが取れず、結局先輩にお願いしたり…

MIO
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新人あるあるですね…

みんな通る道ですよ◎

 

それだけでなく、看護師は記録やオペ出しなども並行して行わなければならないため、技術に時間が取られていると他の業務がどんどんそくなってしまう悪循環に陥ってしまうこともあるでしょう。

 

事務作業に時間がかかる

 

新人看護師は、記録や入院患者さんの書類関連などの事務作業に時間がかかってしまうこともあります。

 

これにも電子カルテの操作が絡むため、操作に不慣れなうちはスムーズにできなくて毎日残業…というケースもあるでしょう。

 

報告や相談で時間が取られる

 

新人は逐一先輩に報告や相談をしなければならないため、それだけで時間が押してしまうこともありますよね。

 

特に何か指導されたり怒られたり(笑)する場合には、余計に時間が取られてしまうこともあるでしょう。

 

新人看護師の残業代が出ない理由

新人看護師の残業代が出ない理由

新人Ns
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新人ばかりが残業代をもらえないのはどうしてなのでしょうか?

MIO
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これには看護業界ならではの風潮が深く関係しているようです。

 

「新人は残業代はもらえない」という暗黙のルールがある

 

私の勤務していた職場もそうでしたが、新人は残業代がもらえないという暗黙のルールが横行しているところもあるでしょう。

 

「基礎教育段階だから」「まだまだ職場に貢献できないから」

と、どれだけ残業しても手当を申請させてもらえなくて悔しい思いをしている人もいるかもしれません。

 

本来であれば、新人だからといって働いた分の給料がもらえないのはおかしいですよね。

 

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私は他職種からの転身でしたが、このようなルールがあるのは看護師だけでした。

 

残業代を申請させてもらえない

 

そもそも、残業代をなかなか申請させてもらえないようなシステムの職場もあるようです。

 

例えば、勤務時間以降に働く場合、事前に残業代を申請するよう決められているところでは、いざ残業代を申請するときに却下されてしまうこともあるよう。

 

タイムカード制でない場合には証拠も残せないため、後から残業代を申請するのも難しいでしょう。

 

上司に言い出しにくい

 

残業代の申請を上司に言いにくいというケースもあるでしょう。

 

看護の現場は女性が圧倒的に多く、風通しの悪い人間関係が蔓延している風潮があるように感じます。

 

中には「お局的な存在の上司が怖い」「気軽に話せない」などの理由から残業代を申請しにくいという人もいるかもしれませんね。

 

新人看護師で残業代が出ない時の対処法

新人看護師で残業代が出ない時の対処法

 

新人看護師は仕事に慣れていなくて当然なので、すぐに残業自体を減らすことは難しいでしょう。

 

また、看護の現場は常に忙しいため、新人/ベテランに関わらず多くの場合残業をしなければならないのが現状です。

 

そこでここでは、残業代をもらえていない新人看護師が残業代をもらうための方法を3つ紹介します。

 

証拠を集めて申請する

 

1番確実な方法は、残業をした証拠を集めて申請することです。

 

証拠としては、

  • タイムカードやシフト表
  • 電子カルテの記録、残業をした証拠となる記録
  • 残業としてどんな業務を行ったのかの記録

などを用意します。

 

証拠が用意できたら、職場の就業規則などを確認し、指定の様式で残業代を申請しましょう。

 

労働基準監督署に相談する

 

もし上記の方法で残業代が申請できなかったら、その証拠を持って労働基準監督署に相談しましょう。

 

その残業が正当な残業であると認められた場合には、労働基準監督署から病院側に是正勧告をしてくれることもあります。

 

退職時に退職代行業社にまとめて申請してもらう

 

どうしても残業代がもらえない場合には、退職するときに弁護士事務所や労働組合が運営する退職代行業社に頼んで残業代をまとめて申請する方法もあります。

 

弁護士事務所や労働組合運営の退職代行では、法律に基づき未払いの残業代を請求してもらうことができるのです。

 

「残業代はもらえていないけどまだ辞めたくない」

「退職するまでに残業代を支払ってほしい」

などの場合には、退職時に退職代行業社に相談してみるのも一つの方法です。

 

残業代をしっかり支払ってくれる職場に転職する

 

最終的には、残業代をきっちり支払ってくれる職場に転職するのも一つの方法です。

 

看護師は仕事が忙しく、特に急性期などでは勤務年数に関わらず残業をすることが多いでしょう。

 

しかし、頻繁に行う残業の手当が請求しにくい、請求しても支払ってもらえないという場合には、その職場で働き続けても悔しい思いをし続ける可能性が高いと言えます。

 

そのため、根本的に解決させたいという場合には、転職を検討してみてもいいかもしれません。

 

新人看護師で残業代が出ないと悩んでいた私の体験談

新人看護師で残業代が出ないと悩んでいた私の体験談

 

ここでは、新人時代毎日のように残業をしていたにも関わらず残業代が出なかった私のケースと、ワークライフバランス推進型の病院に転職した体験談を紹介します。

 

一円も残業代がもらえなかった時のお話

 

私は、一年目で就職した病院では一円も残業代をもらうことができませんでした

 

勤務先はタイムカード制ではなく、規定の勤務時間以外に業務を行う場合には事前に申告が必要でした。

 

朝の情報収集の時間は申請しないとしても、毎日2〜3時間の後残業が当たり前だったため、師長に後残業代の申請をしたことはあります。

 

しかし、決まって言われるのが

「残業って、あなたが仕事ができないからしないといけないんだよね?」

という言葉で、最終的に却下されていました。

 

タイムカード制じゃないから残業をしたという証拠もなく、どうにもできない状況でした

 

転職して残業なしになった体験談

 

結局その病院では他にも人間関係などでトラブルがあり、心身に不調が出始めたため、一年目でも転職することにしました。

 

私が一年目で転職した時の詳しいお話はこちら

 

経験が浅かったため希望に合う職場が見つかるか心配だったのですが、

  • 一年目でもスキルを身につけつつゆったり働けるところ
  • 人間関係の良いところ
  • 残業なしor残業代をしっかり払ってくれるところ

という条件で転職先を探していました。

 

ハローワークやたくさんの転職サイトを使ってもなかなか良い職場に出会えずにいたのですが、最終的に一箇所の転職サイトで希望条件ぴったりの職場を紹介してもらえました。

 

その職場はワークライフバランスを推進している慢性期病院で、残業や時間外の研修などは一切ありませんでした

 

タイムカード制だったため、もし残業をしたとしてもその分給料が発生していたと思います。

 

この病院では他にも、

  • ルーティン業務が中心でゆったり働けた
  • 医療依存度の高い患者さんが多くスキルもしっかり身につけられた
  • 業務が落ち着いているからか穏やかなスタッフが多く人間関係にも恵まれた
  • 休憩場所が自由で自分の車の中でゆっくり休めた
  • 体調不良などの急な欠勤にも快く対応してもらえた
  • 前の職場より月給が8万円上がった

などのメリットがありました!

 

最初に就職した病院では手当のつかない長時間の残業や人間関係で悩んでいましたが、結果的に一年目でも転職して最高の職場に勤めることができました。

 

忙しい急性期病院や歴史の長い病院では、昔ながらの風潮が蔓延して「新人は残業代はもらえない」というルールが定着しているところもあります。

 

しかし、働き方改革を取り入れ、新人看護師でも働きやすいよう環境を整備してくれている職場はあります

 

毎日長時間の残業や、残業代を出してくれないことで悩んでいる場合には、ワークライフバランスを推進している職場に転職することを考えても良いかもしれません。

 

MIO
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一年目の転職でたくさんの転職サイトを使った私が好条件の職場を紹介してもらえたのは以下の3社です!

 

おすすめ転職サイト3社

1.ナース専科

100万人以上の看護師が使った「看護師転職実績No.1」の転職サイト

▶︎ナース専科 転職

2.レバウェル看護

LINEで相談できてしつこい連絡に悩まない

▶︎レバウェル看護

3.ナースJJ

勤務した看護師の「生の声」が聞ける

▶︎看護師転職サイト『ナースJJ』

 

ナース専科を使って転職した体験談はこちら

 

新人看護師で残業代が出ないときによくある疑問

新人看護師で残業代が出ないときによくある疑問

 

ここでは、残業代がもらえなくて悩んでいる新人看護師によくある質問への回答をまとめました!

 

看護師の残業代が出ないのは違法ですか?

 

看護師が残業代がもらえない場合には、その職場は「労働基準法」に違反している可能性があります

 

「新人看護師は残業代は出ない」というのはその職場独自の暗黙のルールで、法律ではありません。

 

看護学校や職場でそのように言われても、法律の観点では違法な主張をしていることになります。

 

新人看護師は残業代を申請できますか?

新人であっても、残業をした場合にはその分を請求することができます。

 

残業をしているにも関わらず残業代がもらえていない場合には、その証拠を提出して残業代を申請しましょう。

 

看護師の残業代は一時間いくらですか?

 

残業代の計算は、就業規則等にある一時間あたりの賃金に割増料金をかけて求めます。

 

  • 一日8時間(週40時間)以上労働した場合…一時間あたりの賃金×1.25
  • 労働時間が月60時間を超えた場合…一時間あたりの賃金×1.5

看護師の残業が多い科は?

 

残業が多い科には、

  • 循環器
  • 脳神経
  • 救急外来
  • 産婦人科

などが挙げられます。

 

また、急性期病院は緊急入院を取ったり患者さんの急変に対応したりすることもあるため、慢性期病院や回復期と比較して全体的に残業が多い傾向にあります。

 

残業申請がおかしい場合にはどうしたら良いですか?

 

適切な対応をとっても残業代を支払ってもらえない場合には、労働基準監督署や弁護士に相談することを検討しましょう。

 

証拠を提出して事実を相談することで労働基準監督署から職場に是正勧告がされるケースもあるようです。

 

しかし、実際のところ新人看護師が病院相手に残業代を申請したり、労働基準監督署に相談したりするのはハードルが高いですよね。

 

そのため、残業時間や残業代の未払いで悩んでいる場合には、個人的には転職の方がおすすめです。

 

転職した病院が残業がなかったりしっかり残業代を払ってくれるところなら、今の悩みを根本的に解決することができるでしょう。

 

新人看護師の残業代が出ないのは違法。労働基準監督署や転職サイトに相談を【まとめ】

新人看護師の残業代が出ないのは違法。労働基準監督署や転職サイトに相談を【まとめ】

 

新人看護師であっても、残業をしたらその分の残業代を請求することができます。

 

しかし、タイムカード制ではない場合には、残業をした証拠が集められず申請できないケースもあるでしょう。

 

また、新人で職場に声をあげたり、労働基準監督署に相談したりするのはハードルが高いと感じることもあるかもしれません。

 

そのような場合には、思い切って残業なしや残業しても手当をしっかり支払ってくれる職場に転職するのが1番の解決法といえます。

 

私は一年目で毎日2〜3時間の残業をしていたものの、申請しても一円ももらうことができませんでした。

 

しかし、頑張って転職活動した結果、残業や時間外研修がなく人間関係も良いホワイト病院に転職することができました

 

毎日手当のつかない残業をして理不尽な思いをしているなら、ワークライフバランスを推進している職場を探してみても良いかもしれません。

 

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一年目でたくさんの転職サイトを使った私がホワイト病院を紹介してもらえたのは以下の3社です。

 

おすすめ転職サイト3社

1.ナース専科

100万人以上の看護師が使った「看護師転職実績No.1」の転職サイト

▶︎ナース専科 転職

2.レバウェル看護

LINEで相談できてしつこい連絡に悩まない

▶︎レバウェル看護

3.ナースJJ

勤務した看護師の「生の声」が聞ける

▶︎看護師転職サイト『ナースJJ』

 

 

 【参考文献】

  1. e-Gov法令検索「労働基準法」 ↩︎
  2. アディーレ法律事務所「「早出残業」として残業代を請求できるケース、できないケース」 ↩︎
  3. 公益社団法人日本看護協会「看護職の働き方改革」 ↩︎
  4. 公益社団法人日本看護協会「2024年病院看護実態調査報告書」 ↩︎
  5. 厚生労働省・都道府県労働局・労働基準監督署「時間外労働の上限規制」 ↩︎

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